新国立劇場《アラベッラ》R.シュトラウス生誕150年記念に!

5月28日(火)は新国立劇場に行ってきました。

昨日30日まで《カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師》も上演されていましたが、今回のお目当てはR.シュトラウスの《アラベッラ》。

《ばらの騎士》や《サロメ》に比べたら知名度はいまいちなこのオペラですが、シュトラウス&ホーフマンスタール黄金コンビの最後の共同作品。とはいっても、ホーフマンスタールは第1幕の台本のみを完成させて亡くなってしまうのだけれども。

そんなわけだから、一見どうしようもないラブコメのようなストーリーにも思えつつ、結構毒が効いてて面白い。シュトラウス&ホーフマンスタール・ファンならそこにどんどん食い込んでいけるんですね。

 

でも、私たちとしては気楽に、(どろんどろんなお話の状況を超越した)美しいシュトラウスの音楽と、これまた一見美しい舞台装置(けれど背景の歌手・役者たちは、退廃的なこのオペラの設定をいちいち細かく再現してくれています)を存分に堪能してきました!

では、そのどうしようもないお話のあらすじを、ざっくりと。

 

登場人物は、ヒロイン・アラベッラと、その妹で家庭の事情(経済的な・・・)により男装しているズデンカ、そして賭け事に没頭し破産寸前のパパ伯爵、占いにはまってるママ・アデライデ。

そんな逼迫した経済状況にも関わらず、一家は豪勢にウィーンでホテル暮らし。

美貌のアラベッラにはとりまきの求婚者たちが大勢いて、そのうちのひとりマッテオは親友ズデンカに姉アラベッラへの仲介役をお願いしているわけ。(もちろん、マッテオはズデンカが男だと思っている。)ズデンカのほうはといえば、そのマッテオに人知れず恋をしている。

さらにそこにパパ伯爵の親友の甥だというハンガリーの大富豪マンドリカがやってくる。アラベッラの写真を見て恋焦がれ、土地を売った大金を引っさげてきて求婚するものだから、パパは大喜び。

実はアラベッラは、このマンドリカの姿をすでに窓の外に目にしたときから、誰とは知らずあこがれていたものだから、舞踏会で初対面を果たすや、話はとんとん拍子に進むのです。

困ったのはズデンカ&マッテオ。アラベッラに振られたら絶望して自殺するというマッテオに、ズデンカは姉の代わりに手紙をしたため、姉が待っていると偽って、自分の部屋の鍵を渡すのです。この様子を目にしたマンドリカは怒り狂ってやけっぱちに。

一方アラベッラは夢見心地で舞踏会から帰ってくると、ズデンカとひと時をともにした後のマッテオと出くわします。いままでアラベッラと一緒にいたと思い込んでいるマッテオは混乱しつつも、なれなれしくアラベッラに言い寄るものだから、その場面に出くわしたマンドリカが、アラベッラの不誠実さを激しく攻め立てる。何のことか分からぬアラベッラも腹を立てて応戦。

いつしか事態はパパ伯爵とマンドリンカの決闘に・・・と思われたところで、部屋着姿のズデンカが、恥ずかしすぎてドナウ川に身を投げて死ぬしかないといって現れる。そして事の次第を白状。

アラベッラが愛する人を思ってしたズデンカの行動を褒めたたえると、マンドリカも自分の非を詫びて、マッテオとスデンカの二人を祝福してくれるようにパパ伯爵にとりなし、2組のカップル誕生と相成ってめでたしめでたし(??!)

指揮のビリーは、今回が新国立劇場初登場。

特に弦の流れるような軽やかさや美しいい弱音には心をくすぐられました。歌手たちの生き生きとした舞台姿も楽しかったこのオペラ。ママ・アデライデの竹本節子さんとパパ伯爵の妻屋秀和さんのノリノリっぷりが愉快です♪

アンナ・ガブラーのアラベッラは、圧倒的な存在感はなくとも気品とコケットリーな部分のバランスがよくて好感をもてました。ただし今回は、ズデンカ=バーマンとマッテオ=ニーヴァルのコンビが素晴らしく、ズデンカちゃんの愛らしさが際立っていた舞台でした。

 

でも、この演出ってぜんぜんハッピーエンドではないのですよね。もういたたまれないマッテオのその後が心配心配で。男の子だと思っていた親友が女の子の姿で現れたら「なんて愛らしいんだ・・・」って、ことには普通ならないですよね。しかも始終恐ろしいしかめっ面で周りのひとを睨み回しているマンドリカに射すくめられて哀れ!(マンドリカ=コッホは体もデカイ!)

 

というわけで、前回プレミエでの公演ではあまり感じなかった、このオペラの残虐な人間関係を堪能して、オペアの本筋ではないところでも楽しんでしまった《アラベッラ》。

そんなことを言っていますが、洒脱で楽しいオペラなのよ。

最終公演は6月3日(火)の14時から、新国立劇場にてお楽しみください!

 

詳細は、新国立劇場HPで。

 

こちらでは東京フィルさんのYouTubeチャンネルにのっているビリーの動画インタビューをシェアいたします。

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