パイプオルガンの気になるお話~山本真希さん&近藤岳さんにインタビュー!

近藤岳さんと山本真希さん
近藤岳さんと山本真希さん

6月10日のランチタイム&ナイト・コンサートでお邪魔した、ミューザ川崎。

「心癒やされるパイプオルガンとトランペットの共演」のコンサートのあと、奏者の山本真希さんと、ミューザ川崎の専属オルガニスト近藤岳さんに話を伺いました。

(コンサート・レポートは、こちらで!)

 

山本さんに実際お会いすると、小柄で可愛らしい綺麗な方だったので、パワフルな演奏とご本人のギャップにびっくり。近藤さんは、優しい顔立ちの黒ぶち眼鏡が印象的な男性でした。

 

それでは、インタビューの模様を新レポーター・ピノがお届けします。

 

山本さんがオルガンを始めたきっかけは??

そもそも山本さんがパイプオルガンを始められたきっかけは、ピアノを学んでいくなかで「バッハの作品をオルガンで演奏してみたい!」と思ったのが最初だとのこと。ちょうど進学しようと思っていた大学に良いオルガンの先生がいらっしゃったことも縁になったのだと伺いました。

そうしてパイプオルガ二ストへの道を歩み始めた山本さん。当初は、(オルガンは足でも鍵盤を押さえなくてはいけませんから)足と手が一緒に動いてしまって、思い通りにうごかせるようになるまでは相当苦戦されたとのこと。

 

〔オルガンのパイプの話〕

パイプオルガンは、まずあの巨大なパイプがどうやって音を出しているのか気になりますよね。上からたくさんの音が降ってくるように聞こえるのも不思議だし、演奏中に音が大きくなったり、小さくなったりする構造も面白くて。

というわけで、まずはパイプオルガンの仕組みについてお聞きしてみました。

 

パイプオルガンはもちろん鍵盤楽器でもあるのですが、パイプに空気を送り込んでその振動で音を出すという意味では、管楽器の仲間でもあるのですね。なので、管楽器のトランペットとも相性は抜群。(確かにトランペットとパイプオルガンの共演、とても素敵でした。)

 

そのパイプの音の出し方には二通りあって、フルートやリコーダーみたいに空気の振動によって音を出すタイプのパイプと、リードを震わせて振動させるタイプのパイプがあるのだそうです。

(それをフルー管リード管と呼ぶそうなのですが、その詳しい説明をお読みになりたい方はこんなサイトをご参照ください⇒鳴るほど♪楽器解体全書

このような方法で音の出るパイプを通して、パイプオルガン一台でオーケストラのごとくいろいろな音が表現できるときいて更にびっくり。

ちなみに昔は人がふいごで送風していたのだけれど、現在のオルガンは電気を使って空気を送りこんでいるとのこと。見かけがレトロなだけに、パイプオルガンと電気の組み合わせに意外性がありました。

 

〔オルガン1台でオーケストラの音が作れちゃいます〕

”オーケストラのように音が出る”というのは、絵の具の色作りのような作業で、赤色に白色を足して自分がイメージしているピンクを作るように、パレットのように音を混ぜ合わせることで音色を作っていくのですって。こうした音作りや、作った音をパイプオルガンにセットする作業を「レジストレーション」といって、演奏前にこの作業を完了させておく必要があるとのこと。

パイプオルガンの音楽をきいていると一体幾つの音が重なっているのだろうと不思議だったので、音の仕組みを知って本当に新鮮。それに演奏前からこれだけ事前準備が必要ということにもびっくりしました。

レジストレーションにあたっては、楽譜に音色の指示があるものもあれば、ないものもあるのだそうで、楽譜に音色の指示がない場合は、当時使われていたであろう楽器や時代背景を考慮してオルガニストが音を作るので、そこに演奏者の個性がでてくるのだそうです。

なので、ミューザ川崎専属オルガニストである近藤さんにとっては、今回の演奏会のように、ほかのオルガニストの演奏を、普段ご自身で弾いてらっしゃる楽器で聴くことは、自分のレジストレーションとの違いがあってとても新鮮だとおっしゃっていました。

 

オルガンを弾いている場所と客席とで、聴こえてくる演奏が音響の関係でまったく変わってしまうため、自分の耳を客席におけたらなぁ、なんてことをお二人ともおっしゃっていました。

 

〔オルガンにも個性がある〕

また、パイプオルガン自体にも個性があって、オーケストラと共演することをメインの目的としたホールのオルガンと教会のオルガンは違うなど、パイプオルガン設置の目的によって楽器のタイプも変わるとのこと。

たとえば、山本さんが専属オルガニストをされているりゅーとぴあ新潟のものは、パイプの収まっている箱が、本体とは別に演奏者の背後に突き出ていて立体的な音を出せるようになっているんですって。

(これです!「りゅーとぴあのパイプオルガン」)

 

〔いくつの音まで出せるのか?〕

さて、パイプオルガンの音は何重にも重なっている響きが心地よいのですよね。この和音は一体いくつ音が重なっているのか・・・と、以前から不思議に思っていましたが、たくさんの鍵盤を押さえているから音がいくつも重なって聞こえていたわけではないのですね。

その秘密はレジストレーション!1つの鍵盤を押さえただけでも数種類の音が一緒に鳴るなんて!

 

とはいえ同時に押さえられる鍵盤の数には限りがあるのでしょうか??

指10本と足2本で12音???

・・・それには数えきれないとの回答が。指のみならず、腕や肘を使って鍵盤を一気に押さえる奏法(クラスター奏法)もあるそうで、なんとも数としては答えにくい。だけどたくさんの鍵盤を押すと、送り込まれる空気の量が分散して、音が小さくなってしまうことがある、というのはまたひとつの発見でした!

足踏み式オルガンの原理と一緒ですよ、と聞いて納得!

 

〔オルガンを聴くときのベストシートは?!〕

では、実際にパイプオルガンを聴くときは、会場のどこがおススメなのでしょう。

それも一概には言えないとのお答え。

場所によって、音の感じ方・立体感が変わるそうで、それは聴き手の好み次第にもなるとのこと。たとえば、パイプに開いている穴(歌口)と同じ高さの場所に座ればダイレクトに音が聞こえるし、パイプを斜めに見るように会場の左右に座ると音が立体的に聞こえるのだそう。また一階と二階でも聞こえ方が違うので、いろいろなところに座って自分の好きなところを探してみるのがよい、とのアドバイスをいただきました。

(つまり、何度も通わなければいけませんね(笑))

 

弾き手×聴き手×会場の組み合わせで考えてみると、パイプオルガンの演奏って一期一会なんだ・・・と改めてびっくりしました。

 

パイプオルガンについて気になることをたくさん伺えた、貴重なひとときでした。

山本さん、近藤さん、お忙しい中、ありがとうございました。

 

 

さて、ここで番外編。

パイプオルガンの演奏者って、どうやって日常の練習をしているのでしょうか。ピアニストは家に一日中こもってグランドピアノに向かって練習しているときいたことがありますが、パイプオルガンって個人宅にはもちろん置けないですよね。でも、家にも何か練習できる楽器はあるのかしら。

お伺いしてみると、家ではピアノや電子オルガンで練習をして、ホールのパイプオルガンを使える時間をみて練習されているとのことでした。家に設置できたらいいんですけどね、と笑いながらおっしゃっていました。

レポーターのピノさん、ありがとうございます!

 

で、レジストレーションって、結局どんな作業なの~~、と、わたしは横でお話を伺いながらも、ますます気になっておりました。

そこでホールや教会のHPなどを探してみたところ、関西フィルハーモニー管弦楽団のブログに載っていましたのですよ、レジストレーションの様子が!

ぜひ皆様もご覧になってみてください。

怠け者のわたしには、一生かかっても完成にたどり着けなそうな、気の遠くなる作業です;;

 

ミューザのオルガンを聴きたくなったら、、、こんな演奏会がおススメです。

クラシック・ピアニストがオルガンに出会ったら?!前代未聞のコラボレーション!

なんとピアニストとオルガニストの競演という、ありそうでなかったプログラム。

ピアニストの小川典子さんがオルガンに挑戦するというのも、楽しみです。もちろん、専属オルガニストの近藤さんも出演されます!

 

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