1966のビートルズ×クラシック「アビイ・ロード・ソナタ」の秘密

1966カルテットのニュー・アルバムは、その名も「アビイ・ロード・ソナタ」。

ビートルズの名盤『アビイ・ロード』へのオマージュでもあり、1966カルテットがビートルズの作品とともに成長していくなかで、彼女たちにしかできないビートルズを表現したいと願って実現させた、その一つの到達点!

それはなんと、『アビイ・ロード』をソナタというクラシックのスタイルに編みこんでいくことでした。

ビートルズ・ファンの心も、クラシック音楽好きの好奇心も心地よくくすぐる1966楽曲の秘密を、今日からシリーズで解き明かしていきます♪

まずは表題曲の「アビイ・ロード・ソナタ」から。

 

あの横断歩道のジャケットで有名な、ビートルズのアルバム『アビイ・ロード』。

ここには「カム・トゥゲザー」や「サムシング」そして「オクトパスズ・ガーデン」など、すべてが名曲!ってくらいのビートルズ・ソングが詰まっているのはご存知のとおり。その中から11曲をセレクトして、全4楽章の「ソナタ」へと再構成したのが、今作「アビイ・ロード・ソナタ」なのです。

曲全体もソナタ形式を意識して作られていて、しかも第4楽章は単独でもソナタ形式になっているという。

 

って、ああ!出てきたよ、「ソナタ形式」!

そもそもソナタが何なのさ、ソナタ形式って何なんだよと、つい言いたくなってしまうのがクラシック初心者には痛いところ。ざっくりと言えば、ソナタ形式というのは音楽における起承転結に他ならないのですね。とういことで、「アビイ・ロード・ソナタ」を使って、ソナタ形式を考えてみました。

 

起&承

第1楽章 --- 提示部と呼ばれる部分。

これは物語の発端。ふと思った「なんでだろう」から、もうひとつのテーマへと空想が移ろってゆく、そんな第1主題と第2主題が”提示”されるのがこの楽章。

「だって地球は丸いから、僕はワクワクするんだ」「だって空が青いから、悲しいんだ」という第1テーマ「Because」から、やや突拍子もない第2のテーマ「Octopus Garden」へとつながってゆく。「そうだ、海の底に行ってみようよ、タコたちの隠れ家に」!

おおっ・・・この物語はどこへたどり着くのか、まだ誰にも分かりません。

 

第2楽章 --- 展開部 その1

展開部では「提示部」で示されたテーマを胸に抱きながら、ずんずんといろんなところに、旅に出かけていってしまいます。

通常のソナタ形式では、どんどん転調を繰り返しながら、はじめのテーマを変形させていくんです。

「アビイ・ロード」の第2楽章では、Sun King - Something - Here Comes the Sun というモチーフを使いながら、「Sun King=太陽王」という発想から、なんとフランス風バロックの世界を駆け巡ります。

 

第3楽章 --- 展開部 その2

来ました「Come Together」!そして「 I Want You」がモチーフに使われるこの楽章は、ちょっとパンチの効いた曲に乗っかりながら、さらなる旅に出ます。曲想はバロックから一気に近代のパリ、ストラヴィンスキーの世界へ!

興奮も最高潮に達したところで、自然と旅の終わりを予感しつつ、焦燥感のある葛藤が生まれます。

 

第4楽章 --- 再現部~コーダ

そして帰郷!

そう、はじめに聴いた主題が繰り返されるんですね、再現です。とはいえ、いろんな場所を経巡ってきた後ですから、家に帰ってきたあなたは、はじめとまったく同じわけではありません。

ことの発端を思い起こしつつ、今の自分に結論を下す、というような物語の結末。

「The End」!

 

 

ちなみに、ソナタという言葉は「カンタータ」と対になっていて、「歌われるもの cantata」に対して「演奏されるもの sonata」なので、もともとは器楽曲のことを漠然とさしていたのだそう。

1966のピアノ四重奏で、「歌」が「ソナタ」へと、音の翼を羽ばたかせるように変貌をとげるのを、ぜひ堪能してくださいね。

 

TRACK LIST SOUND
1.Abbey Road Sonata:1st movement SOUND:MEDIAファイルSOUND:REALファイル  
2.Abbey Road Sonata:2nd movement SOUND:MEDIAファイルSOUND:REALファイル  
3.Abbey Road Sonata:3rd movement SOUND:MEDIAファイルSOUND:REALファイル  
4.Abbey Road Sonata:4th movement SOUND:MEDIAファイルSOUND:REALファイル  

次回は、「アビイ・ロード・ソナタ」に隠れている、クラシックの音楽たちを発掘していきます。

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