川瀬賢太郎×東京シティ・フィル~プレイスタイル”一所懸命”な全力の舞台~

遅ればせながら、9月27日(土)に行われた東京シティ・フィル公演のレポをお届けします!

 

写真は、女子クラ部ライターと、そう、指揮者の川瀬賢太郎さん。

この日は、演奏の後、インタビューにもお付き合いいただきました。写真を一枚、とお願いしたら、「どうやって撮るんですか??いくらでもフザケられますよ!」と頼もしい(?)お言葉。そしてこんな一枚となりました。

 

では早速、esuさんからのレポートをお楽しみください。

ハーモニック管弦楽団さんのティアラこうとう定期演奏会へ行ってきました。

 

開演前のプレ・コンサートは、この日最終回を迎えた『花子とアン』より「にじいろ」とモーツァルトの弦楽四重奏曲第14番ト短調。

ロビーに入り込む陽射しも気持ちよく、素敵なアンサンブルが聴けて贅沢気分。

 

本編はシューマンとグリーグ。

川瀬賢太郎さんの指揮はとても情熱的。オケの皆様も躍動的で、観客も身を乗り出して楽しめます。

ピアノの浦山瑠衣さんは昨年のピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ。シューマンの《ゲノヴェーヴァ》序曲に続いて演奏された、グリーグのピアノ協奏曲での堂々とした演奏が素敵でした。音は大胆で男性的な印象もあったのですが、終演後お見かけした家族や親戚と写真をとる姿はやっぱり20代の女の子で、かわいかったです。若手がこういった活躍の場を与えられる機会があるのはとてもいいですね。

 

後半のシューマンの交響曲第3番《ライン》は波にのみこまれる感じというか、音の流れに気持ち良く流されていくような感覚が心地よかったです。オケのチームワークの良さも伝わってきました。

川瀬さんはこの曲を今回初めて振られたそうですが、彼の思う音楽が会場にしっかり伝わっていたように思います。

終演後には、川瀬さんにインタビューもさせていただきました。

お忙しい中、気さくに応じてくださって、ユーモアもたっぷり。ここでは書けないようなこともお話くださって、楽しいインタビューでした。ステージ上もそうですが、明るく気持ちの良い気配りのできる方ですね!

 

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Q.指揮者として、ここを見てほしい、聴いてほしいというポイントはありますか?

 

本当は、音楽を聴きに来てもらったときに、指揮者が最初に来るようではいけないって思うんですよ。だって、指揮者って台の上に上がって一段高いところから偉そうにしているように見えるけれど、自分はひとつも音を出さないんですよ。それに今はオーケストラの機能性が高いから、仮に指揮者がいなくったってちゃんと演奏してくれる。(途中で居眠りしても、ちゃんと止まってくれる自動走行自動車みたいに!と、若者らしい例えも飛び出します。)

そうすると逆に、指揮者のいる意味って何かなと思う。自分としては、いま29歳なんですが、29歳の今の自分が考えるシューマンをぶつける。台の上に立って一本筋の通ったところを見せる、というのが、僕の考えです。

一年一年、年を経るごとに見た目も作る音楽も変わっていきますから、観客の方々には、その変化や成長なども、長い目で見て、感じていただけたら嬉しいと思います。

 

 

Q.音のつくり方や、オーケストラに伝えるときの秘訣はあるのでしょうか?

 

オーケストラは「弾く」ということが、一番大事だと思うんです。

だからリハーサルでも「ちょっと、ここはピアニッシモで」とか、そんな細かい部分でオケを止めたりはしません。それは演奏を止めてまで言うことなのか、ということは考えながらやっています。同じ時間を共有して、いい音楽を作るためには、流れとか、雰囲気がもっと大事。

指揮者は「スコアリーディングよりエアリーディング」って言うでしょ!(名言ですね!というと、「使っていいよ!」というチャーミングな返し。)

指揮者として伝えるということより、結局は人として自分の思いを分かってもらえるように伝えることが大切なのだと思います。

「指揮者 対 演奏者」ではなく「人 対 人」という考えで接しています。

 

 

Q.川瀬さんは、クラシックのほかにポップスなど他の音楽も聞かれると、新聞で読みましたが。

 

僕の中では、ジャンルの区分けがないのですよね。

シューマンもそうだし、マーラーや武満などの好きな人のラインに、EXILEや西野カナも・・・いっしょにのっかっている感じ。クラシックだから、というのはあまり考えたことがなくて、みんな「音楽」という大きなくくりのなかに入っているんです。

 

Q.そうすると、「苦手な人」に当たってしまったときは、どうやって克服するんでしょうか?

次のプログラムでお願いします、と依頼されるような場合。

 

まず断りますね。

今はわからないものは、その時期が来るまで待ちます。(昔はビールなんて、あんな苦いものどうして飲むんだろうって思っていたけど、今は仕事終わりのあの美味さったらないよね、それと同じ、その時がきたらわかる。)

時期を待って、オケと自分と観客の方々と、好きという気持ちを共有したいと思える曲を、その時々で選んでいます。

 

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まじめな写真もあります^^
まじめな写真もあります^^

29歳の若手として注目される部分も多い彼ですが、しっかりした考えを持って、冷静に自分や周囲を見つめている、そんな印象を持ちました。

 

オフはサッカーや買い物を楽しむ普通の20代の面も持ちながら、いわゆる指揮者然としてではなく、演奏者と一緒に音楽を作る、音楽を理解し表現し伝えるためにどうするか日々努力されている様子が、お話の節々から感じられました。指揮に立つからには、自分の中でひとつ信じられるイメージをもっていたいという信念のもと、曲の理解には最低3ヶ月は費やすそうです。

 

「プレイスタイルは一所懸命」という川瀬さんの音楽、今はもちろん、変化していく今後もとても楽しみです。

ぜひたくさんの人に、会場で目にし耳にしてほしいと思いました。

by esu


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